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Tobias Andrion

トバイアス・アンドリオン

軍事国家シオールタンの行政官、トバイアス・アンドリオンは、帝国の軍事の要にして、名のみの自由の看板でもある。
― 《Tobias Andrion/トバイアス・アンドリオン(LG)》

 トバイアス・アンドリオンは、古代シオールタン帝国(Empire of Sheoltun)における非常に高名な軍事行政官でした。彼が若かりし頃、シオールタンの重要な軍事会戦すべてにおいて、勃興国であるシオールタンの隣国に対する優勢を確立するのに貢献しました。しかし、中央エローナ(Central Aerona)における彼の真の遺産とは、長きにわたって、組織化され波間を暴れまわった海賊の討伐の業績でした。

 トバイアスが生まれたころ、シオールタンはすでに鉄器をもって本土を掌握していましたが、島々を支配するまでには及んでいませんでした。トバイアスは香料諸島(Spice Isles)の伝説化した海賊に戦いを挑みましたが、それは向こう見ず以外の何ものでもなく、もはや敵無しの略奪者たちの怒涛の勢いのまえに、なんとか逃げきっただけでした。30年のときを経て、トバイアスは略奪者たちを打ちのめし、彼らの秘密の要塞さえも打ち壊しました。しかし、不運にもトバイアスは海賊船「波の申し子号(Wavespawn)」の乗組員と船長の奇襲にあい、殺されてしまいました。

 トバイアスの死の真相は語り継がれるうちに様々な尾ひれがつきましたが、最も多くの人に受け継がれたのは「彼は魔法の稲妻に倒れた」という物語です。また、ある恐ろしい伝説ではトバイアスはすぐに生き返り、海の底に横たわる彼の乗組員の死体の上にて舞踏を演じたのだと言われています。そしてその死の舞踏は今日にわたるまで踊りつづけられているのだと。

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